TOYRO MUSIC
compilation vol.1
Colors
- 01COSMIC LATTE松前公高
- 02Half Awake Half Asleep永田太郎
- 03ともだち feat. やぎぬまかな辻林美穂
- 04RGBGak Sato
- 05Vanilla横川理彦
- 06four grays薄井由行
- 07金色の夏冷水ひとみ
- 08Mawashiあらきなおみ
- 09森を行く磯部智子
- 10Green Rayゲイリー芦屋
- 11Whale Ivory谷口尚久
- 12navy × baby郷拓郎
- 13colourful thingsクニ杉本
- 14Chartreuseかとうけんそう
- 15e_藤本功一
仕様:CD / 価格:2,000円(+消費税)
JANコード:4582561396526
レーベル:トイロミュージック
Mastering:竹内一弘 (Whereabouts Records)
Artwork & Design:青木正
Management & Promotion:三宅治子
プロデューサーとしてやったのは、声かけと締め切り設定、役得でデモを聞かせてもらって、あと結構ミックスをやりました。曲順とかデザインは、Gakさんの力を借りています。
横川理彦(プロデュース)
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COSMIC LATTE
シンセサイザーと出会った頃、それは宇宙の音を出す楽器だった。
実際の宇宙でそんな音していないのだけど。
ずっと宇宙的なサウンドを追い求めてきたのだが、今回は「色」がテーマという事で「宇宙の色」は?
黒か透明?と思っていたが、調べてみるとベージュ色で「コズミック・ラテ」と命名されているそうだ。
宇宙サウンドに乗せた、宇宙の色のたった3行のラブソング。
Half Awake Half Asleep
2021年夏、非常事態宣言下の東京。
空調の効いた部屋でyoutubeでサーフィンの映像を見ながら仕上げた。
コロナ禍のサーフミュージック。
ともだちfeat. やぎぬまかな
歌詞は明らかに女の子の思考・友情について書いているのですが、昨今考える機会の多いジェンダー問題と絡めると、「女の子はこうでなきゃ」とか「男ってうんぬん」のような、昔の曲には当たり前に出てきた描写はこの時代に即しているのか?と悩みます。私自身、「らしさ」を押し付けるような歌詞は書くべきではないと思います。ですが、それでも「男口調」、「女言葉」は言葉として美しくて好きです。元は、男らしくあるため、女らしくあるために生まれた表現。それを使う事を強制はしないけれど、使う自由はあってもいいよね、と落ち着いた結果、今回このような塩梅になりました。
フィーチャリングボーカルは、やぎぬまかなです。可愛い声が曲にぴったりです。作曲・編曲に関しては、特にないです。
RGB
この曲は、2020年8月8日、通称808dayにNovation DrumstationとRoland TB-303を同期させて遊んで録音した断片を発展させたものです。40年近く前の機材であるTB-303を現行の機材と同期させるにはDYN Sync-Midi変換が必要で、それが出来る端子を備えているのが手持ちの機材ではDrumstationだけなので、久々に灯を入れ、TB-303と同期させて、更にMidiからUSB変換して、PCと同期。TB-303特有のプログラミング方法で出鱈目に打ち込んだAcidなフレーズをエレキベースに置き換えたらどうなるかな?思い、このオーディオファイルをmidi解析して、ノートデータに置き換え、ソフト音源のエレキベースやシンセを鳴らして組み立てました。折角、TB-303は実機を使ったので、全部で3種類鳴っているソフト音源のTR-808の一部をAcidlab Miamiに、更にProphet 5+Dimension Dを実機に差し替えました。(wann recordingsの増山龍太くんありがとう)曲はBPM=120から始まり、BPM=133まで徐々に速くなっていきます。ゲストコーラスにツクツクボウシも参加したアフロテクノアシッドブギ。
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Vanilla
マラケッシュのフナ広場で、宇宙人(A.I)とベルベル少女Khadijaがアイスクリームを食べている。周りの賑やかさで、宇宙人(A.I)に聞こえるKhadijaの声は途切れがち。
あまりの美味しさに、宇宙人(A.I)が何か言っているが、宇宙語なのでよくわからない。
four grays
本作品の作曲方法について。まずは思いついた幾つかのルールに従い、半ば自動的に音高やリズム等を決定していきました。そこで得た結果に対し、無駄な箇所があれば削り、足りなければ増幅するというように、出来る限り最小限の介入のみで、仕上げていくことを試みました。これは古代中国の思想家、老子が書いたとされる『道徳経』の一節「治大国若烹小鲜/国を治めるには、小魚を煮る様に(必要以上に掻き回さず)扱えば良い」から着想を得たものです。次にタイトルについて。まずは冒頭で4つの和音が提示されます。これらの和音は持続音(A#)を含めると、1オクターブ内の全ての音高(12色)が鳴っています。つまり12色の混ざり方が違う4種類の灰色という事から、タイトルを『four grays』としました。
金色の夏
「蚊の声に合わせてみよう」が唯一のコンセプトのこの曲、主役は「蚊」の皆さんです。
そして、蚊の伴奏をしているのは ”Tonal Plexus 6s”というカスタムメイドの微分音キーボード。レゴのようなボタン鍵盤が、1200あまり並んでいます。
音のビッチは付属ソフトによって、それぞれに自由に割り当てていけるのですが、今回は基本設定の205 EDO (オクターブを205分割)を使用。蚊にあわせて、FとF#の丁度真ん中あたりを基本のピッチにしています。
傍若無人にヒトの耳の中まで飛び込んでくる蚊の声は嫌なものですが、昆虫の羽音の中では整数倍音も多く、左右対称でハイクオリティーな音なのです。「蚊、カワイイ!」と聴いていただければ幸せです。
( 注 全てのサウンドファイルは使用ライセンスを取得しています。)
Mawashi
力士を間近で見たなら、いい匂いと、ツヤツヤのお肌にポーっとなります。いい匂いは髪を整える鬢付け油の匂いで、脂ぎったお爺さんのポマードの匂いとは全然違います。相撲中継で最もワクワクする時間帯は、15時半過ぎたあたりで、幕内力士達がそれぞれ趣向を凝らした美しい化粧まわしを締めてグルグル回って何かするんです。中継をマメに見ていると前の方の客席にはいつも同じ顔ぶれが見られ、それを観察するのもなかなかの楽しみです。お気に入りの力士をまだ見つけていない場合は、特に取組に熱中しなくても、そういった沢山の娯楽が含まれているので安心してください。私はちょっと両国が遠くて、ここ最近ずっと生で相撲を見ていないのですが、通常のスポーツ観戦とは全く違う、今までに経験したことのないような雰囲気にどっぷり浸かれるのでかなりお勧めです。ぜひ、まわしの色の観察も兼ねて相撲観戦へどうぞ。
森を行く
なんとか絞り出しました。。いつでも手癖頼みですので、タイトルもテーマカラーも後付けですが、こんな風にしかならない、というものになったと思います。横川さんにグッと立派にしていただきました。有難うございました。自分でもとても好きになりました。
個人名義での作品はひょっとして初めてかもしれず良い機会となりました。
Green Ray
常々「音楽とはこうでなければならない」という呪縛から逃れたいと考え続けてきた。ビートの連続性・反復性、「乗る」とか「乗せる」ということがなぜ至上命題とされてきたのか。そういった「音楽であるために当たり前とされたこと」を全否定してみたい。現代音楽的な複雑さや、土着的なポリリズムのような約束の上の破綻ではなく、行き当たりばったりで目的不明な混沌が見たい。しかし同時にアウトプットはポップの領域に踏み止まっていたい。
そんな動機でこの曲を作った。特にリズムをいじり倒すことを第一義的な目的とした。粘土細工のようにビートを手でこねたりちぎったりしてみたい。単純にテンポをランダムに変え続けるだけではイメージにそぐわず、ヒントを掴もうとDJアプリを使って指でタンテを回して曲を再生するところから始めてみた。もはや曲を作るというよりも、魔球を編み出そうとしてる番場蛮のようじゃないか…とふと思った。
Whale Ivory
自分のスタジオを持って早3年。アップライトピアノとフリューゲルホルンを自分で演奏、バイオリンは旧友であるMIOさんにお願いしました。大音量で気持ち良い音になるよう、ミックスに時間をかけましたが、これもスタジオを持ったから出来たこと。
自分の出身地である和歌山県の太地町は捕鯨の町。空気はいつも湿っています。自分にとってアイボリーな色のイメージがあるのですが、考えてみると鯨歯(=げいし)の印象なのかもしれないと気づきました。鯨歯で加工した色んな民芸品があるんです。食べるだけではなく、鯨の全てを利用し尽くして生き延びてきた町なのです。
フェルトでミュートしたピアノに、くぐもったような水中の音を重ねて聴いて頂ければと思います。
navy × baby
ビーチから観る海は好きです。船から観る海は怖いです。
どこまでいってもずっと浅瀬なら、好きでい続けられるかもしれませんが、生物達の住処を奪ってはなるまいね。いつか一緒に住まわせてね。
イエロー #e3e548
colourful things
歌詞から作り始め、作曲はもちろん、全ての楽器演奏を行い、そして自ら歌った、最初で、おそらく最後のラブソング。
Chartreuse
自分で昔から描いているキャラクター「いぬちゃん」のカラーに似た色を探しているうちに、シャルトルーズ・イエローを見つけました。
これはお酒の色の名前ですが、シャルトルーズはフランスの修道院なんだそうです。
戒律が厳しいことで知られる修道院が、薬酒として製造していたものが、やがて嗜好品に、快楽の源になっていく、というのは、なんだか、この曲のテーマにも合ってる感じで気に入っています。
e_
最寄りの商店街にタピオカミルクティーの店が4軒オープンし、その中の2軒が閉店したこの一年を振り返ると、石油系界面活性剤について思いを馳せざるを得ない。パラダイムシフトが起こるその瞬間、こめかみに空いた顆粒より小さなダム穴に落ちていく自分の後ろ姿を想像し、「なぜわたしは右投げ右打ちなのか」と考える。ラーメンとカップラーメンは違う。ダブルチーズバーガーの何がダブルなのかがよくわからない。近所にあるドラッグストアのポイントカードがアプリ形式になったことはとてもいいことだと思う。
「Colors」連続インタビュー
TOYROメンバーによるリレーコラムのコーナー「トイロのココロ」では、
代表 横川理彦と作家たちとのアルバムにまつわる対談を掲載します!
アルバムの曲順で、5人ずつ全3回となります。
各種配信サイトにて配信中!
CDのご購入はこちら
Colors -TOYRO MUSIC Compilation vol.1
— Shop Mecano (@mecanonakano) January 31, 2022
入荷。横川理彦、松前公高、かとうけんそうらが所属する新事務所のお披露目コンピ。
「色」をテーマにそれぞれが得意なジャンルで制作した楽曲を15曲収録。
松前さんの未発表曲2曲を収録したCD-R付き。この二曲目、ナント31分もある大コズミック電子音楽です! pic.twitter.com/IlKoQlM0km