トイロ

ココロ

Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)


「さてテレビでクイーン見るか。スマホ持って」
加藤賢崇

さて、このシリーズ、前回のぼくが書いた文章 の通りに、

いよいよ2021年6月4日金曜日に映画「ボヘミアン・ラプソディ」が、日テレ系地上波テレビ放送で初オンエアされることになりました。

みんな、ぼくの言うとおりに、クイーンについて予習しといてトクしたね!

なんでライブエイドの日、7月13日に放送じゃないんだよ! という不満はありますが。劇場公開から2年半、やっとですね~。

ちなみに前回の文章を発表してからも、ぼくに対するライブエイドに関する原稿の注文とか、どっからも来なかったので、自分でライブエイド研究のnoteを付け始めました。

長期連載になると思いますが、ぜひお読みください。映画見てからでもよいです。

いや「ボヘミアン・ラプソディ」も、とっくに、有料BS放送のWOWOWや、スターチャンネルでも放送済みですし、もう各種ネット配信、アマゾンプライムなんかでも見れてますけどね。部分的にyoutubeとかにアゲてる人もたくさんいるけど、削除されてないし。

それでも、地上波テレビ初放送、というと、それだけで日本中が盛り上がるかな~、とか期待させる、特別なステータスがあるような気がするよね!
ぼくも当日は 実況ツイート しますので、参考にしてください!

ええっ。それでいいのか?

思えば、1985年のライブエイドがあった頃、ビデオデッキが普及し始めた時代、ぼくはレンタルビデオ屋さんでアルバイトをやってた。
「300円出せば、こないだまで映画館で上映してた映画がウチで見れるんだから、テレビで映画を放送したって、みんな見なくなるんじゃ?」と思った。しかし、テレビで放送する映画を自宅でビデオ録画する人も増えていったな。

やがて、日本中でファミコンブームが起きたとき、友達のうちに行くと、みんなテレビにゲーム機つないで、マリオに夢中になっていた。テレビ番組自体見ない人が増えるんじゃないかと思った。けど、意外とそうでもなかった。

1989年、NHKがBS衛星放送を始めた。間もなく、アメリカで普及していたケーブルテレビも日本で普及し始めた。
これでニュースだけのチャンネルや、映画だけ、音楽だけ、スポーツだけのチャンネルも始まる。今までの普通のテレビ番組は「地上波」と呼ばれるようになるけど、やっぱり見る人なんていなくなるんじゃないの? と思えた。

1996年、CS衛星放送も始まった。さらに多チャンネル時代に突入した。しかし、BSもCSも有料チャンネルが多いので、一部のお金持ちやマニアックな人に視聴者は偏りがちで、意外に普通の地上波テレビを見る人もまだまだ根強いのだった。

テレビモニタも大型化し、古い小さいテレビをサブモニタとしてゲーム専用にして、地上波テレビ番組見ながらゲームする人も増えた。ゲーム機が進化しても、テレビを見る人も意外と減らないのだった。

VHSビデオはDVDに置き換わっていき、面倒な巻き戻しも無くなった。ますます映画などは借りて見るばかりの時代になると思った。しかし映画を地上波テレビ放送で初めて見て、また借りて見直す人なども現れるようにもなった。

2000年代に入り、テレビモニタはブラウン管から液晶になり、ぐっと軽くなった。地上波も衛星放送もテレビ放送は、デジタル化されて画面もキレイになった。ビデオテープもDVDも必要なくなり、録画もHDDで簡単になった。

それでも、本格的なインターネット時代に突入していったので、パソコンで動画を見る人のほうが増えていった。
ゲーム機も多様化してたし、有料の衛星放送やCATVの値段も安くなったので、普通の地上波テレビ番組なんて見る人はいよいよ減っていくんだろうという気がしていた。

2010年代、いよいよスマホゲーム時代、SNS時代に突入した。もはや新しい世代は、テレビなど一切見なくなるだろうと思った。映画は配信サービス、サブスクリプションで、タブレットなんかで見るものになると思っていた。

そして2020年代、結局、世代が変わっても、地上波テレビ番組を見る人はいまだにあんまし減ってないのだった。映画のテレビ放送を楽しみにする人も、意外と以前より増えたのだ。

むしろ、ネット時代、スマホ時代、SNS時代になってから、ますますテレビが話題の中心。メディアの種類と数が増えれば増えるほど、我々一般大衆は、最大公約数が持つ空気、世論というモノの平均値を求めて、地上波キー局のテレビ番組で「あれ見た?」「何やってた?」という共通の話題を探してしまっているのだった。

なんてこった。何十年、何も進化してない。まるで「人類がいる限り地球に戦争は無くならない」と言われるような感覚だ。

「テレビなんて見るな。頭が悪くなるだけだ!」とか言う識者の人ほど「こういうとこがよくない」とか具体的な内容に触れてたりして、なんで知ってんだよ!見てんのか!ていう。

まあ、メディアのバリエーションが増えていくだけで、新聞や雑誌や映画館やゲームセンターだって無くなってないんだから、ラジオもテレビも、どんな時代になっても、いつまでも生き残るんでしょうけど!

にしても、特に最近の、映画が地上波テレビ放送されるときの、実況SNSの日本全国の同時性の盛り上がりとか、すごいですね。初放送でない古い作品でも、すでに展開やオチが知れてるからこそ、ラピュタをはじめジブリ系なんか、よけいに「次、ここ!」とか熱い展開になるんですかね。現代の巨大なソーシャルメディアが、テレビ放送を楽しむだけの付属ツールのような扱いになってしまうのも面白いよね~。

てことで、今回のクイーンの映画以上に、1985年にライブエイドがフジテレビで生放送されてたときに、もしtwitterがあったら、いったい、それはどんな騒ぎになってただろうかと想像すると、そのタイムラインを見てみたいね~。いや、それより「大脱走」や「猿の惑星」の初放映のときのほうが盛り上がったかな~。(と、話を元に戻して収めてみました)


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