Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
辻林美穂
2025年10月26日日曜日、東京流通センターで、M3という音楽イベントに出展しました。そのために、qurosawa、飯島快雪、私が音楽を作り、kyabeshiがアートワークを担当する4人組、Amarcord(アマルコルド)というサークルを結成し、「アマルコルド SCENE 1」というミニアルバムを作って頒布しました。
全曲やぎぬまかながゲストボーカルとして歌ってくれました。
ちょうどこのトイロのココロが更新される今日11/5の23:59まで通販をしているので、ぜひチェックしてください。
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アマルコルドというのは「フェリーニのアマルコルド」という映画のタイトルから拝借したのですが、今回のアルバムのコンセプトもまさしく"映画"で、メンバーが2作品ずつ選んでそれを曲やアートワークに落とし込んだものをCDにパッケージングしました。
7トラック目にはラジオ風トラックが収録されており、そこでは選んだ映画や制作裏話をしています。アルバムはゆくゆくサブスク配信したい気持ちがありますが、このラジオトラックに関してはCDにしか収録しないです。しかも、CDを買うと映画ポスター風のポストカードがついてくるのですが、そこにラジオトラックの文字起こし動画を見られるQRコードもついてきます。
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宣伝失礼いたしました!
ラジオトラックでは詳しく語らなかったことを、以下長々と書きます。
【出展に至るまでの経緯】
エムスリーって、Twitterで見たことはあるけどよく知らない。
そんな状態から出展に至ったのは、遊び仲間の「俺音楽書けないけどデザインまわりやるからM3出てみたい!」という一言がきっかけでした。
2025年4月、我が家で「食べたことないものを食べる会」をしました。コラージュで素晴らしいグラフィック作品を生み出すkyabeshi(以下キャベシ)、私がシンガーソングライター駆け出しの頃から仲良くしてくれているPOLLYANNAというバンドのキーボーディスト飯島快雪(以下かいせつ)、いつでも一緒にいるやぎぬまかな、そして私の4人。このメンツは、毎年紅白でのqurosawa(以下くろちゃん)の活躍を見届けながら年越しをする仲良しメンバー…?仲が良いかと言われると別にそんなことはないんだけど、でも大人になってからこんなに頻繁に会う人って珍しいなと思うと、つまり仲が良いのか…?みたいな距離感です。
マーマイト、サルミアッキ、クスクスなど、初めて口に入れてアーとかウーとか言いながら、いつもどおり緩い時間を過ごしていたら、kyabeshiが「ねぇM3出たいんだけど!俺音楽書けないからみんなで音楽書いてよ。そしたら俺もM3出られるじゃん!デザインまわりはやるからさ!」という提案をしてきました。(私の記憶はこんな感じなんだけど全然違かったらごめんねキャベシ)
私はここのところクライアントワークをたくさんさせてもらっていて、自分の作品を全然作れていなかったので良いきっかけだと思ったし、かいせつも自分名義で曲を書いたことがなかったので重い腰をあげるチャンスだ!となって、じゃあM3のために曲を書いてみようかと決まりました。
M3では何曲入りのCDを何円で売るべきか、みたいなことすら分かっていなかったのですが、6曲入り2,000円がちょうと良いのかな?というところまで話が進んだところで、くろちゃんを誘って2曲ずつ書くのはどう?となりくろちゃんも快諾してくれました。やぎさんはゲストボーカルとして全曲歌うという立ち位置になりました。6月に決起集会をひらき、そこからM3本番まですさまじい速度で時間が過ぎていきました。
【出展決定からM3前日まで】
6月末までにサークル申し込みをし、7月末に抽選結果が出る。サークル申し込みの時点で、サークルの顔となる「サークルカット」が必要とのことで、音楽しかしていない人間はまずここでつまずくよな…と思います。キャベシが申し込みをきちんと済ませてくれたおかげで、7月末には当選の連絡が来て、本格的にCD制作を進めることになりました。
当落発表の時期に、XでM3のハッシュタグをつけた投稿をかなりチェックしていたのですが、落選したかたもたくさんいらっしゃいました。それだけ、応募数がとんでもなかったんだと思います。(公式の募集サークル数が1500なんだけど、その何倍いたんだろう?)当落の基準を知る由もない我々は、震えて眠る1ヶ月を過ごしました。
10月26日にCDのプレスを間に合わせるには、10月の頭にはデータ入稿を終えていないといけない。だから余裕を持って9月最終週には完成させようね!と話し合って作業を始めたものの…私たちがお願いしようと思っていたプレス会社は台湾に工場があり、台湾は10月の上旬に秋季祝日があるため、もっと早く入稿しないといけないじゃん!とパニックになりました。結果、入稿も間に合ったし、プレス会社さんにもすごく早く納品していただいたので、無事当日にCDを持って行けました。本当に良かった。
最近はお家にCDプレイヤーがないかたもたくさんいらっしゃいます。M3に出展する方々は、そういうかたへの配慮を徹底されているように感じました。CDを買ったらおのずとDLコードもついてくるとか、そもそもCDを売らずにDLコードだけ売るとか。だから、私たちも、CDにポストカードをおまけでつけることにして、その裏面には曲のDLコードを載せました。ラジオトラックが、5人一斉に喋ったりしていて結構聞き取りづらいなと思っていたので、元々やるつもりはなかったけど「ラジオの文字起こし動画を作りたい!」と私が言い出し、結局その文字起こし動画のリンクもポストカードに載せることになりました。
まぁあぁぁぁこれが大変で大変で。動画を作り慣れているわけじゃないうえに、5人分の会話をすべて聞き取って文字起こしして、37分近い動画にしたので、9月に曲を作り終わってからM3本番まで、わりとずっと動画作りに頭を抱えていました。自分が言い出したことだから最後までちゃんとやらなきゃと思って頑張ったけど、まじで言わなきゃ良かったなと思います。でも、文字起こし動画でラジオを楽しんでいただけたほうが、よりCDへの解像度があがると思うので、ぜひ観てほしいです!
みんなそれぞれ仕事をするかたわらでの準備だったので、夜にグループ通話で作戦会議をしながら小さい問題も話し合って、当日に向けて準備していきました。
【M3当日】
9:30から会場入りが許可され、10:30イベントオープンに向けて準備をする、といった流れでした。当日キャベシとかいせつと私でブース立つことになっていたので、車で2人を拾って会場へ向かいました。東京流通センターには駐車場が充分にある、という情報は知っていたんだけど、未来にまたここに来ることがあるならば、「P1の3階にとめると連絡通路をスムーズに渡って簡単に会場に入れるよ」ということを覚えておきたいです。ただし、駐車料金が3600円とかしました…ヒィ…!!!
イベントがオープンしてからのことは、インスタグラムに書きました。
あっという間にM3は終わり、やぎさんを含め4人で撤収作業をして、マルデナポリで夜ご飯を食べました。私は10月頭からの謎の肌荒れをきっかけに、2週間ぐらい小麦粉と肉を控えていました。だからピザもパスタも美味しすぎて、口に入れた瞬間電気が走りました。あの快感を味わいたくて、今もまた小麦抜きを続けています。(皮膚科での血液検査の結果、小麦アレルギーの疑いゼロだったので、食の楽しみのためだけに控えています)
もし「アマルコルド SCENE 2」があるならば、今回こういう課題が残ったから次回はこうしよう、とか、次はこういうアプローチで曲を書いてみたいね、とか、そんな話をしてM3本番を終えました。めちゃくちゃ疲れたんだけど、たまにはみんなで一緒に頑張るということをしてみても良いよなぁ、と思った2025年秋でした。長々と失礼いたしました!