Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
加藤賢崇
先日、70歳の古希を迎えられたコラムニストの泉麻人さん、1980年代からテレビ番組でもご活躍されてたので、みなさんおなじみでしょうけど、このたび『「冗談画報」という楽しい番組があった』という著書をリリースされました。
「冗談画報」は1985年10月から1990年9月まで、フジテレビの深夜0時25分からオンエアされていた番組で、毎回1アーティストの特集で、お笑い・演劇系と音楽系の出演者が週替りで交互に登場する感じの番組でした。
有名なタレントやミュージシャンも、ゴールデンタイムじゃできない、小バコ向けなネタをじっくり尺を取って披露できる深夜ならではの番組でしたが、回を追うごとに、デビューしたて、ブレイク前の、世間はまだ知らない出演者を次々と紹介してジャンプボードにしようという実験的な、本当に東京のサブカルチャーシーンをテレビ電波にまぎれこませた番組になっていった。
この番組の司会をずっと務められた泉麻人さんが、そのすべての思い出を書き綴った本ですから、コラムというより80年代のサブカル大辞典みたいな貴重な資料集になってます。
その本の解説を、さらに泉さん自身の語りでお聞きしようと、パール兄弟のサエキけんぞうさん主催のトークイベントのゲストにお迎えしたのが、4月4日渋谷ロフト9で行われた「コアトーク vol.112」です。
当時、番組の裏方として音楽部分に関わられた、70年代から様々なアーティストのプロデュース、ディレクションをされていた牧村憲一さんもホスト役に加わり、私、かとうけんそうもお手伝いしてきました。
スクリーンに当時の番組映像も投射しつつ、思い出話とともに現代まで繋がるカルチャーシーンの意義、といったことまで語り、私も後半からトークに絡んで、何度も出演した番組の現場の雰囲気をお話しました。
しかし現場で「これ言おう」と思ってて、言い忘れたことがある! のを、いつ言おうかと思ってたんですが、ここに書き残しておくことにしました。
トークの前半、ぼくが参加しないパートでは、番組始まった当初の経過が語られ、番組に何度も出演した代表的アーティストとして「米米CLUB」と「聖飢魔Ⅱ」について語られ、デビュー時からすでに演奏もキャラも完成されていたなあ~、という話題があったわけですが、この
という路線は「爆風スランプ」から始まってて、本の中にも「当時は「ソニー三大色物バンド」と呼ばれた」と書いてある。
デビュー順でいえば、爆風が1984年8月、聖飢魔Ⅱは1985年9月、米米は1985年10月で、米米も聖飢魔Ⅱも爆風がレールを敷いてくれたから、と思います。
「冗談画報」に出演したのは、米米が85年10月、聖飢魔Ⅱが85年12月、爆風は86年10月、と順序が逆で、爆風が出演したときは、すでに武道館でコンサートするなどブレイク後だったので、かえって番組登場時のインパクトは薄かったかもしれず、イベントのトークでも、爆風の話題はなかったな~というのが残念、という意味で書き留めておきます。
「ランナー」が88年にメガヒットになってから、シリアスな面でもウケるバンドになったけど、爆風はほんと、演奏はスゴいテクニカルだけど、ステージはバカばっかりやってましたよ!
ちなみに、筆者がやってたバンド「東京タワーズ」では1982年11月に、結成当初の爆風と対バンをやってて、以来、サンプラザ中野さんとも親交があります。
そして筆者は、サエキさんのバンド「パール兄弟」が86年9月に出演した際に、ラッキィ池田さんがリーダーを務めるバックダンサーのチーム「リーマンズ」のメンバーとして冗談画報出演を果たし、その後は87年6月にリーマンズ単体でも出演しました。
この模様は、イベント当日でもたくさん時間を取って紹介し、トークも盛り上がりましたよ。
パール兄弟のミュージックビデオを数多く手がけた手塚眞監督も、リーマンズのメンバーとしても共に活動しましたが、奇しくも、その前には、爆風スランプの初期のMVも監督しておりました。
その縁もあって、85年、手塚監督作品の映画「星くず兄弟の伝説」にサンプラザ中野さんも出演しています。30年後の続編の2015年「星くず兄弟の新たな伝説」にも中野さんは出演している。どちらの映画も最近、再公開中。
ちなみに星くずの主演俳優、久保田真悟さんの80年代のバンド「サニー久保田とクリスタル・ヴァカンス」も1983年1月に爆風と対バンしてた縁もあります。
で、当時、手塚さんと話したときに「やっぱり爆風のときは、ソニーが入ってると、どうしてもお仕事感が強くなって、撮影を楽しめなかった気はする。パールのときは低予算だけど自主映画ぽい作りできて楽しめたから長続きした」とは言ってました。
逆に手塚さんは妹の、るみ子さんのことを「うちの妹は、メジャーなものしか目に入らないみたいで、爆風のは見てくれたけど、パールには興味持ってくれないな」とか、こぼしてたこともありましたが、その後は、るみ子さんもサエキさんの存在を認めて親交を持っていただけてるようで、よかったね!(おれが言うことじゃない)
今回のイベントは音楽方面に絞ってのトークでしたが、筆者は竹中直人さんメイン回とかにも出演してたので、またいつか、お笑い・演劇方面でも語る機会があったら良いな。ま、自分で書けばいいのか。
そいで今年10月3日にはパール兄弟は、36年ぶりの渋公!ということで、旧渋谷公会堂、現在はLINE CUBE渋谷となってますが、ひさびさの大きなホールコンサートを開催予定、でラッキィ池田さんや手塚眞さんや筆者も含めリーマンズとしての参加もありそうです!
ついでにいうと爆風スランプも、今年8月11日に、35年ぶりの日本武道館公演があるそうですよ! 大きな玉ねぎの下で!
還暦過ぎても、40年以上前からやってるバンドで再び大きい勝負しよう、というおじさんたちを応援してあげよう!
それで昔のことをまた調べたくなったら泉さんの本も読もう!